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彩菜日和

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日本農業の再生

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農政ジャーナリスト会の勉強会で、北海道経済連合会の近藤会長のお話を伺いました。

農業再生の議論は4つに分けて行う必要ありというご意見で、その4つとは、
*野菜・果樹作
*畑作(土地利用型)
*酪農・畜産
*稲作

野菜の生産額は米国の畜産に匹敵する2兆円台で自給率は80%。果実は約7500億円で自給率40%。既に貿易自由化商品で、東アジアへの輸出拡大が期待されている。貿易自由化の影響は他の作物より小さく、特に問題はないのでここは飛ばしましょう。から始まりましたセミナーです(笑)



小麦・大豆・砂糖等の基礎食材は、投機変動の影響を受けやすく(現状受けていますね)自給率の向上は必須。英国の小麦自給率は40%(1960年代)→100%(現在)にアップしたのは、国をあげて小麦の自給率アップに取り組んだ結果。
日本での米を除く、穀物類(小麦・大豆・でんぷん・油脂・とうもろこし)の自給率の低さは問題。小麦の自給率が下がった背景は(この部分は会では貿易の国策により・・という表現でしたが)

戦後アメリカの余剰農産物を受け入れる

見返りにドル借款が自由に使用できる

米国産の安い小麦が輸入され、日本の農家の生産量は減少

昭和50年代に見なおしになるも小麦生産の復活は厳しい

昭和50年代後半に北海道で本格的な小麦生産開始
(自給率は2008年で14%)

自給率アップは、全体ではなく、品目別(特に低い穀物類に注目しながら)に行うべきだという事や、日本の農業の現状、北海道での事例、農業従事者の高齢化の問題など現在の課題や今後の方針、対策案など、日本は強い農業作りが重要だというお話でした。

TPP、TPPと騒ぐことで、日本の農業に関心が寄せられるのは良い。
また農育・食育を行う事で、価格競争ではなく子供のころから「国産を食べる」という意識付け、食への有り難さ、大切さ、自国で確保するという事の重要性を国民全体で考えるべき。
加工食品や外食でも国産品を選択する環境づくりや仕組みも今後は大切。(これは事業者が国産品を扱うというだけでなく、消費者側からも選択)この3つは特に特に共感致しました。

米農家が小麦に転作するのは、インフラを含め相当大変のようですが、藤沢市を良い例に小さな自治体単位では国産小麦の生産を行っているところもあります。まずは自分の出来るところから。

食や農を大きな視点から見られ大変勉強になる会でした。


写真は叔母が送ってくれたトマト。甘くてフルーツ感覚で食べられます。
ありがとう~

by megkitchen | 2011-03-11 13:50 | 徒然
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