JFJ(食生活ジャーナリストの会)11月の勉強会は、
「すし職人 アメリカで教える グローバルフードの最前線」
すし職人:柳原雅彦さんと文芸ジャーナリスト重金敦之さんの対談方式でのお話でした。
柳原さんからは米国で「すし」を教えた時の、お話を。水選びの苦労や、想像以上に現地の「いくら」の質が良かった等エピソードやただ単にデモをするだけでなく、調理の工程には理由があり、それは現地の料理で例えるならば・・と印象に残りやすい説明を心がけたというお話などを伺いました。そしてもちろん歴史の話もされたそうです。約1000年前の近江の鮒鮓から始まり、保存食であった鮨。(すしも「鮨」「鮓」→関西はこちらも書くそうですね、「寿司」→当て字)その頃は、ご飯は発酵を手助けする役割だけで、食べるのは魚の部分のみ。江戸時代になりご飯と魚を一緒に食べる「握りすし」が登場。箱ずし、馴れずし~握りすしへ。江戸に始まった握りすしが今の時代でも続き、「究極のシンプル料理」「これ以上のものはない」と日本の素材をいかに活かすか・・という考え方。握りすしの原点は箱ずしであるということをきちんと伝えていくこと。底元をきちんとしていくのが職人として大切なこと。とおっしゃっていました。
画像もあり、夕食前だったこともあり、途中でおすしを食べたくなってしまいました・・笑
海外でのSUSHI人気で、日本のすし職人が文化交流として海外に行く機会も多いようです。今後は握りすしの原点である箱ずしにポテンシャルがあるかもしれない・・そんなご意見もありました。
JFJの勉強会は「××の資格をもっています」なんて恥ずかしくて言えない、経験豊富な方々ばかりの集まり。お話をされる方はもちろんのこと、まとめ役の方、質問をする方全てが「お話が上手」なのです。今回もものすごく勉強になる会合でした。改めて、すしの原点を勉強してみたくもなりました。